賃金の支払いについて

賃金支払いの原則について

賃金の支払い,第一経営労務管理事務所

労働者にとって、使用者から支払われる賃金は、唯一の、そして重要な生活の糧であるため、労働基準法では、賃金支払の原則によって、確実な支払いが確保されるように定められています。

 

●賃金支払の5原則

 

@通貨で A直接労働者に Bその全額を C毎月1回以上 D一定期日を定めて

 

支払わなければなりません。これを賃金支払の5原則といいます。


賃金支払の5原則

・通貨払いの原則
賃金は通貨で支払うように定められています。従いまして自社の製品を賃金の代わりに支給したり、小切手や株式で支払う行為は違法になるのです。

 

 

・直接払いの原則
賃金は、労働者に直接支払わなければならないと定められています。

 

 

例え法定代理人や任意代理人、又は労働者が賃金債権を譲渡したという場合であったとしても、労働者以外の人に支払う行為は違法になるにです。
但し、単なる労働者が認めた使者に支払ったり、派遣中の労働者の賃金を派遣先の使用者を通じて支払うといった場合は問題にはなりません。

 

 

・全額払いの原則
賃金は、その全額を支払わなければならないと定められています。従いまして労働者が自社製品を購買した際の代金を勝手に天引きして支払うといった行為は違法になるのです。

 

 

・毎月1回以上支払の原則
賃金は、1ヶ月に1回以上支払わなければならないと定められています。
但し、この原則は、退職手当や私傷病手当のような臨時の賃金や賞与などについては適用されません。ちなみに例え年俸制でであっても、年に1回の支払いにしてしまうと違法になってしまいます。年俸制の場合は年額を12等分するなどして、やはり毎月1回以上支払うことになっています。

 

・一定期日払いの原則
賃金は、毎月一定期日を定めて支払わなければならないと定められています。
従いまして賃金の支払日が特定されていなけらばいけないということです。しかし、就業規則等で「賃金支払日が休日と重なる場合は、支払日をその前日とする。」などといった定めをもうけることは可能になっています。
なお、「毎月末日」といったような定めかたは問題ないのですが、「毎月第4月曜日に支払う」といった定めかたは賃金支払日を特定したことになりませんので注意が必要です。

退職金や社内預金の確実な支払いについて

退職金というのは労働者が退職した後の生活にとても重要な意味を持つということは容易に想像できるかと思います。
同じく社内預金を行っている場合、それは労働者の貴重な貯蓄になりますので、万が一会社が倒産したという事態になったとしても、労働者には確実にその支払や返還が行わなければなりません。

 

以上のことから社内預金制度を行う場合、確実に支払が行われるように保全措置を講じなければなりません。、

 

同様に退職金制度を設けている場合にも、その支払いが確実に行われるための保全措置を講ずるように努めなければならないと定められているのです。

休業手当の支払いについて

「休業手当」については労働基準法第26条で、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。」と定めています。

 

つまり企業側の都合により所定労働日に労働者を休業させたという場合は、少なくとも平均賃金の100分の60以上の休業手当を支払わなければならないことになっています。